業界経験25年を経て勉強したことが新たな仕事に活かせています!

  • Y.R. 様(40代・女性)
  • 貿易振興団体の貿易投資アドバイザー
  • 受験回数 1回目

貿易実務検定A級受験のきっかけ

 私は大学卒業後、大手日系国際複合一貫輸送業者(フォワーダー)にて、航空・海上輸送の輸出入通関、営業、貿易書類作成等に通算25年間携わりました。フォワーダーでは様々な部署で業務を経験し、その業務経験をもとに、2021年4月から貿易振興団体においてEPAを主に貿易投資相談を担当させていただく機会に恵まれました。当機関での相談業務は大変幅が広く、自分の専門以外の分野についても知識の幅を広げたいと思い、国際物流以外の貿易関連業務(契約、代金決済等)の勉強を始めました。まず7月に貿易実務検定B級を受験し、そのまま続けて10月にA級も受験することにしました。

勉強方法

 B級受験に当たって、まずオフィシャルテキストの『貿易実務アドバンストマニュアル』と過去の本試験問題を購入しました。海上貨物輸送、航空貨物輸送・国際複合一貫輸送、通関手続きと関税、貿易書類の一部については、通関士としての実務や国際物流業者での経験により身についていましたのでさっと復習を行い、問題を解きながら知識を確認しました。逆に初めて学ぶ分野、信用状、貿易決済、外国為替、貿易マーケティングについてはテキストを精読し、わからない言葉が出てくるとインターネットで調べて理解するようにしました。 
 貿易英語については、過去問題を解く際、「英文和訳、英作文ともに1問を1分で解く練習をするとよい」という合格者のアドバイスに従って取り組みました。精読すると時間が足りなくなって全問解けないので、ざっと読んで選択肢の違いを見つける練習をするとコツをつかめて早く解けるようになったように思います。
 またA級は選択式ではなく筆記解答なので、過去の本試験問題はもちろん、『B級・A級のための貿易実務アドバンスト演習テキスト』を購入して練習問題に取り組みました。BL作成や運賃計算、税金の計算など経験のある分野はそれほど時間をかけず、初めて勉強する分野に時間をかけました。特に、過去の頻出問題である荷為替手形の作成、信用状開設依頼書作成、UCP600の問題を繰り返し解きました。
 これらの勉強と並行して通勤電車の中で『新しい貿易実務の解説』石川雅啓 著(文眞堂)を読みましたが、豆知識がちりばめられていて楽しく勉強できました。英文契約については、『貿易実務オンライン講座英文契約編』日本貿易振興機構 (JETRO)が、大変理解しやすい教材であると感じました。 

これから受験される方へのメッセージ

 実際の貿易において、輸出者・輸入者、金融機関、保険会社、輸送業者、通関業者などがそれぞれの立場で貿易に関わります。そのため貿易実務検定は、貿易に関わる様々な分野の問題が幅広く出題されますので、一部でも経験があれば取り組みやすい試験であり、その分野での得点獲得を確実にすることで合格に近づけます。そして、貿易実務検定の勉強をすることによりこれまでの自分の知識・経験の周辺分野について知ることができ、貿易の全体像を見られることは大変興味深く、仕事の幅を広げることにつながると思います。A級受験の1ヶ月半後、AIBA認定貿易アドバイザーの試験も受験しましたが、貿易実務検定A級の勉強が大変役に立ち、こちらも合格しました。貿易業界での経験が長い方はあわせて挑戦されると良いのではないかと思います。

 資格取得のための勉強は「必要な知識を身に付けて仕事に生かすための方法、選択肢の一つ」だと思います。貿易実務検定の勉強を通じて学んだことが仕事において役に立ち、相談者のニーズにお応えできて喜んでいただけた時、勉強していて良かった、と感じます。

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