1年間の研修での取組み

  • Kさん(女性)
  • 銀行勤務

私が所属する国際部は、貿易関係当事者の中で「信用状発行銀行」、「買取銀行」の位置にあたります。私は、1年間で銀行外為業務の基礎を習得するという制度の研修生として国際部に所属しており、信用状の発行・条件変更依頼書の点検やドキュメンツチェック、決済業務などを担当しています。研修の一環として、当初3ヵ月間、外部機関での研修を受け、銀行での外為取引全般の仕組みや関連法規をはじめ、主に輸出入業務を中心とした取引の仕組みや、各種依頼書の作成方法、書類点検のポイント等を習得してきました。

貿易実務検定を受験したきっかけは、当行では外為業務に従事するものの推奨試験となっていることや、研修を受けた外部機関講師の勧めからでしたが、銀行と関連する取引のみならず、輸出入業者としてのお客さまの立場から貿易実務を学ぶことで、視野が広がるのではないかと考えたからです。当初は基礎知識の習得をと思い、7月(外部研修期間中)にC級を受験し合格。さらに深い知識を身につけようと考え、続けて12月にB級を受験しました。

B級試験は「貿易実務」「貿易マーケティング」「貿易実務英語」の3分野からの構成となっており、試験勉強は1日1分野に集中し、基本的に「過去問を解き、解説とテキストの該当箇所を読み理解する」というスタイルで行いました。その際、テキストにおいては該当箇所のみならず、その前後も合わせて確認し、併記されている用語や条件等も合わせて覚えるようにしました。

「貿易実務」分野において、銀行業務に関連するものは、さほど苦労せずに理解できましたが、「通関手続」や「貨物の荷卸しと損傷貨物の求償手続」などは銀行実務では取扱わないため、テキストと過去問を繰返し読むことで理解を深めました。貿易書類作成問題に関しては、その書類がどのような理由で発行されるものか、どのような意味合いを持つものか、どこからどこへ渡される書類なのか、全体の流れをイメージすると理解しやすかったように感じます。

「貿易マーケティング」分野においては、大学で経営学を専攻し、マーケティングの基礎も履修していたためか、初めて過去問を解く段階から比較的、正答率が高かったように感じていました。そのため、隙間時間を使っての勉強に留め、間違えた問題を中心に確認し、確実に点数を取るようにしました。

最後に「貿易実務英語」ですが、私は英語があまり得意ではなかったため、難易度が高く、ボリュームも多く感じました。そのため早い段階から過去問を解く際には試験当日同様、時間内に問題を解く練習を行いました。問題1「英文解釈」に関しては、先に選択肢を読み、違いを把握したうえで英文を読むことで比較的早く解答できたように感じます。問題3「貿易用語」は過去問から似たような問題が繰返し出される傾向にあると感じ、過去問を反復して解くことで対応しました。問題4「貿易英語」は全問題を解答するまでに時間がかかり、途中で試験時間が終了になりがちだったため、ある程度の所で文章を区切りながら解答を進めることで、万一途中で時間制限となっても誤解答が少なくなるようにしました。

試験直前は、このような方法で勉強を進めましたが、貿易実務検定を受験する前(5月~8月)には通信講座「外為実践コース」を受講していましたし、10月に銀行業務検定「外為3級」を受験し合格していたこと、その他、興味を持って外国為替関連の本を読み周辺知識を深めたことも合格につながった一因ではないかと思います。

今回、貿易実務検定に合格したことで、大きな自信となりましたし、今後、貿易取引を検討されるお客さまから相談を受けた際は、銀行目線のアドバイスだけでなく、輸出入業務を行うお客さまの立場に立ったものの見方、考え方ができるようになるのではないかと感じます。また、自身を取巻く関係当事者だけでなく、その前後でどのような手続きが行われ、どのような書類の授受が行われているのかを理解できる点も、貿易実務検定を受験するメリットだと思います。

貿易業務に従事する方のみならず、貿易業務に興味のある方はぜひチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

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